令和2年12月15日(火)昨日14日、私の所属する延岡市議会産業建設委員会において、一件の陳情が採択された。「『愛宕山公園』を『愛宕山笠沙(かささ)の御碕(みさき)公園』へ改称することを求める陳情」だ。
同公園は長い間「愛宕山」として親しまれてきた山だが、かつては「笠沙山」とも呼ばれ、ニニギノミコトとコノハナサクヤヒメが出会った「笠沙の碕」という「古事記」神話に由来する地名だった。
民間の「笠沙の会」が中心になり「記紀編纂1300年実行委員会」「観光協会」などが竹田恒泰氏を招くなどの活動をしてきた。陳情賛同者には「区長連協」「商工会議所」「文化連盟」等々がある。
「笠沙山」が学術的に信憑性があるか否かの議論はあるが、これはあくまで民間に広がるロマンティシズムであり、天孫降臨の地高千穂と五ヶ瀬川で繋がる景勝地であり伝承地である事が重要だ。さらに観光振興の観点から多くの人々の夢を託すものだ。
科学を尊重する余り人々のイマジネーションや何らかの力を得るパワースポットや不可思議を愛するオカルトに疑念を抱けば、この世は本当につまらない物になるだろう。今回の陳情にはそれを感じさせて頂いた。