北林みきお後援会

「山里資本主義による延岡の未来の話」―藻谷氏講演より

 7月20日、延岡市商工会議所青年部が主催した藻谷浩介氏(日本政策投資銀行地域企画部特認顧問)の講演会に参加。藻谷氏より「山里資本主義」についてのお話しを伺った。

 藻谷氏は「山里資本主義」とは① マネー資本主義」とは反対で、GDPは減るが幸福度は拡大する、② 目先の「経済成長」より「人口」と「天然資源」の循環再生を目指す、ものと言う。

 GDPを信ずる者にとっては大丈夫かと思うが、延岡は20年前よりも生産性が180%アップする代わりに従業員数が60%減少し、2010年から5年間で0歳から14歳が8%減、15歳から64歳も8%減少し、大都市圏に吸収され、自治体縮減の危機さえ叫ばれている。一方、東京は出生率1.1で食糧自給率は0%であり、ここも危険にさらされた「まち」だ。

 だからこそ、山里資本主義によって、①木造近代建築及び林業製材業の再生によりエネルギーコストを半分にし、原油高の中「薪」エネルギーによって雑木林を復活させる。②一次産業の6次産業化によって地元産品の質を上げる。③儲けとコストを地域内循環させ雇用や若者の人口を増大させる、方針を示されている。

 例えば、延岡市民の年間消費額が180万円だとすると、その1%の1.8万円を市内産品に消費すれば24億円が市内に回り、延岡市民のエネルギー消費が30万円だとすると、その10%の3万円省エネすれば39億円が地元に回るという。「山里資本主義」の考え方をどのように生かしてゆくか、日々の生活から始めてみたい。